CYLTIE.がなんか書く

なんか書きます。いろいろ書きたい。

「サウンドコラージュ・ダイスキズム」ってどういうことだったのですの?

 

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というわけで、「サウンドコラージュ・ダイスキズム」は、私CYLTIE.の作品でございました。いかがだったでしょうか。お付き合いいただきありがとうございました。一度名義を隠してイベントに出るってやってみたかったんですよね。作風はモロですけれどもね。いいんです(?)。分かる方には分かっていただけましたでしょうか。

 

知ってた!っていう人もいれば、そうだったのか~っていう人もいるだろうし、そもそも誰お前って人もいらっしゃるかもしれませんね!私CYLTIE.と申します。一応去年のA-1に出たりPABAT!2021に出てたりしてました。そっからBMS的には何もしてません。まあBOF出ないと必然的にそうなってしまいがち。覚えて頂ければ幸いです。

 

で、この曲はまあ本当に年明けごろからねっとりと準備してて、個人的にもとても思い入れの深い作品なので、あれこれ書きます。 あれこれ書くぞ!

 

 

DTMってとにかく大変だよなって思うんですよ。

面白いかと言われれば微妙だし。自分も(最初に曲を完成させたときから数えれば)もう長いことやってる口ではありますが、楽しいなっていう瞬間も、どちらかといえば完成した部分を聞き返したりしてる瞬間だったりで、作業してる最中を楽しいと思ったときはあんまりなかったな、なんて思います。作曲編曲ミキシングマスタリング、それぞれにプロがいるくらいには専門性が分かれている中で、それらを全部ひとりでやるなんていささかクレイジーすぎやしませんか、なんて思ったりもしてます。なんでこんな苦しまなあかんのって。

 

そんなことわかってるならやめればいいじゃん。と、口で言うのは簡単ですが、いざきっぱりやめてやる!ってなっても、それまで費やしてきた時間とかお金とか、ポジティブな反応をくださった方々とか、そういうのを考えると、そう簡単にはやめられないというか、やめたところで、「……やっぱり何かしら作らないといかんな!」っていう気持ちは消えないので、つかず離れずで今後も付き合っていくのだろうなと思います。「好きは呪い」だなんて言葉もありますが、まあそれはそれとして。

 

じゃあ一体DTMのどういう部分が好きなんだろうなって考えたときに、そういやサンプリングとか声ネタとか、そういった部分は否応なしに好きだったな~なんて思ったのでした。素材をぶつ切りにしたときの無理やり感というか、ああいう部分がたまらなく好きで、そういうのをテーマにして、好き勝手作ってみようってなったのがこの「サウンドコラージュ・ダイスキズム」だったのでした。楽曲の随所にサンプリングぶつ切りな要素を入れております。具体的には、Cymaticsのボーカルチョップだったりメロディのサンプルだったり声ネタだったりをふんだんに使いました。

 

 

大昔に作った「キマグレ☆インスピレーション」っていう曲があるんですが、この曲が、今の自分の作風のルーツにもなっている曲です。根本のコンセプトは一緒で、ある意味原点回帰ともいえます。

 

サウンドコラージュ・ダイスキズム

創造性がないだとか
没個性的だとか
全部自分に返ってきてつらい...cry...サクライ...

なんかもう嫌になっちゃって
音楽をかきまわしてみたら
なんか楽しくなってきちゃいました 


夏休み 風あざみ
誰かの憧れに さまよったりして
雨にも負けず 風にも負けず
気づいたら大人になっていて

私がおばさんになっても 心は14のままだから
いつも心に好奇心を!
わんぱくでもいい たくましく育ってほしい


何千何万何億もの 創作で溢れかえる中で
自分の手で作る意味を 生み出す価値を
見出して行きたい

 

何千何万何億もの 答えがあるから楽しいはずさ
君の好きなもの好きなように
君のその手で作りだして

 

やり方なんて選ぶ暇はない
形になれば それが正解
つまりカオスでどうだい 万々歳!
サウンドコラージュ・ダイスキズム
ダイスキズム


何千何万何億もの 音楽で溢れかえる中で
自分の無力さに気づいて
どうしようもなくなる時もあるけど

 

それでも君の その音楽が
未来の君の糧になるはずさ

終わることのない未知の世界の
スタートライン踏み出して

 

やり方なんて選ぶ暇はない
形になれば 君は天才
つまり作曲初めて大正解!
サウンドコラージュ・ダイスキズム
サウンドコラージュ・ダイスキズム
ダイスキズム
ダイスキズム

 

そういうわけで、歌詞も基本的には「サンプリングを使って曲を作ること」を意識して作りました。2サビの部分の歌詞が全然決まらなくてだいぶ悩んだ記憶があります。

 

イデア練る最中、いつぞやの芳文社セールで買った「GA 芸術科アートデザインクラス 」という漫画を読んでいて、その影響が色濃く出てるような気はしなくもないです。ここでもきらら漫画が出てくるのかよ。きらら漫画のオタクなんでね!全部読みましたがめちゃ面白かったです。今でも読み返すし。創作に寄り添う漫画としてよくできてるな~と思いました。おススメです。ナミコさん可愛い。ナミコさんにお世話されたすぎ。ナミコさんにお世話されたすぎると自分の中で話題に。

 

あとはBメロの歌詞ですが、これはほぼ全部元ネタがあるやつです。なぜかそういう歌詞しか出てこなかったんです。悩んでも悩んでもこの歌詞以外思いつかなかったので、このまま歌詞もコラージュしましたってことで通そう!ってことでこうなりました。

 

具体的には

「夏休み 風あざみ 誰かの憧れにさまよったりして」
井上陽水/少年時代(ほんとは「夏が過ぎ」ですがもじってます)

 

「雨にも負けず 風にも負けず」
宮沢賢治雨ニモ負ケズ

 

「気づいたら大人になっていて」
→Ado/うっせえわ

 

「私がおばさんになっても」

森高千里/私がオバさんになっても

 

「いつも心に好奇心を!」
青い鳥文庫「いつも心に好奇心! 名探偵夢水清志郎VSパソコン通信探偵団」

 

「わんぱくでもいい たくましく育ってほしい」

→丸大ハムのCM

 

チョイスが全体的に昭和すぎる!家族との車の移動中、散々歌謡曲流されたりしてたので、その影響が色濃く出ているのでしょう。それっぽく意味が通ってるのが面白いですね(?)。

 

あとはBGAもコラージュコラージュ!……というと聞こえはいいですが、実際はというと、ああでもしないとBGAを用意できないタイプの人間なので、pixabay芸人しました。実写系の映像は全部pixabayです。全部無料のやつから取ってきました。ちゃんとお金払うなら300ドルぐらいは払わないといけない気がします。それくらい使いました。本当に感謝。他の人たちは頑張って3DCGやらモーショングラフィックスやらをしているというのに、こういうことしかできなくてすいません……。今まで何やってきたんですか?

 

ニコニコ動画にあげたのは、試聴音源替わりを用意したかったのと、単純に無名の人間がタグ付けてボカロ曲あげたらどうなるのかっていう、実地調査的な側面もありました。一回やってみたかったんですよこういうの。参考になったかと言われれば謎ですけども。

 

そんなわけで、いろいろとハチャメチャやりきった楽曲でございました。こういった熱量を込めたBMSを作るのは、多分人生であと1,2回ぐらいな気がしますが、まあまたその時が来たら頑張ってハチャメチャやろうかなと思います。ありがとうございました。